04/11/23@めだか

● 第8話
こういう話をやるなら、なんであんな2話をやっちゃうのかな……というか、第2話は好感触だったのであれをやっておいて何で今回みたいな話を? というべきか。
吉住のアパートを素行のよくない連中のたまり場みたく描写しておいて、実は貿易商として事業に失敗した父と、辛そうな母との同居って。
それまで他人をだまして、自分の言葉を信じる者を嘲笑してきた吉住ではあったが、ケタはずれにパワフルな馬鹿……もとい、純粋な体当たり人間の登場に毒気を抜かれてしまったかの描写。
以後、別に「もうウソはつきません」と改心するわけでも「私がいままで悪い子でした」と作劇的な懺悔をするわけでもなく、その口調や表情が偽悪的なものから誠意を感じさせるものになるわけでもなく、相変わらず他人を高みから小馬鹿にした感じのままだが、「めだか先生の気持に応えるように改めたのだろう」というのは、ある種の現実味を感じさせるものかしれない。
しかし、その一方で視聴者的には、どこまでウソでどこまで本当か……と思わずにはいられないキャラとなっている。
セリフとシチュエーション自体は、椎名先生に「ネクタイを変えて見たら?」などと話しかけることで親しげ(親身になってくれるめだか先生との関係があやしい男性として)に接してるわけだが、あの目つきと表情のせいで、「オッサン臭ぇ~。どうにかしてくれよ、そのダサいセンスはよォ」とからかっているように見える。
女優さんの顔つきがちょっとキツめだけど、性格は悪くない……というキャラの設定だったら、「あぁ、そうなのか」と受けいれる。
しかし他人の信頼を踏みにじって楽しむことのできる少女……として設定しておいて、配役した女優さんのまなざしも口元もちょっとキツめ(なおかつ、はっきりとセリフの上での反省はない。矢部先生に対して面と向かって謝るのも不自然かしれないが、回想して“悪かったな”とモノローグで告げることすらやっていない)。
父親が商売人として自宅にかかってきた電話を終え、「自分の立場が弱い時には何も正直になることはない。嘘をついてその場をつくろえば良いのさ」などと無意識に告げていたせいで、嘘をつくことに抵抗感がなくなった……というなら、ちょっと育ちが悪かったかな? と好意的に見られる。
あるいは椎名先生に嘘をついた時に、必要以上の人間関係を拒絶する椎名先生は相手にしなかったみたいなエピソードを強調しておけば、2人のやりとりの中で椎名先生が「以前とちょっと感じが違う」というような反応を示すことで視聴者もそれにつられて、いまの吉住は切実な立場にあるのだろうと思える。

一方、椎名先生にしても(過去の出来事として、いかにも何かあったようでいながら)有能で冷静な人物像であるよりも、失敗経験がトラウマとなって何年も引きずり続けていることで存在感を強調した感じがする。
多少は非現実的だろうが中島の一件は「おまえのせいだ」と言われようが「何を理不尽な言いがかりつけているんだ?」と思うくらいの精神的にもタフな人で(めだか先生の強力なバックアップなのだから)あっても良さそうだ。
だけど頻繁に、楽天的上機嫌(楽天って楽天家って意味での楽天だからね)→落ち込み→立ち直りのサイクルを繰り返すヒロインがいる一方で、精神的に安定しているが傷つくと深くて長いという対比を採用したのだろうか。

なまじリアルっぽく固めておくと、せっかくのクライマックスが嘘っぽく浮くので、あらかじめ(意図的であるにせよ、ないにせよ)イマイチなシーンや設定が散りばめられていた方がかえってバランスがよかったりしがちということはある。
で、「金目のものは一切ありませんでした」と借金取りが殺気立ってるところに、割って入ってなんのトラブルもなし(ここで、何者か問われて「吉住明日香の通う高校の教師です」と返すことで印象を強められそうなのに)。
夜逃げ後のもぬけのからとはいえ、家さがしした様子はない(生活をきりつめ続けてるのはわかるが、夜逃げであれば身軽になるために不要なものを置いて行くのではないか?)。
「金目のものはない」はずなのに、プレゼントとして包装された置き土産はそのまま。
そりゃ、指輪や寸志が入っていないように見えるが、一応、封を破って確認するのが普通じゃなかろうか?
というわけで、それまでの嘘っぽい描写によってクライマックスが妙なリアリティ(一般的にはありえないだろうが、このドラマの世界では説得力ある)をかもし出しているか……となると、「けしてそうではない」という印象ですね。残念ながら。

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