08/04/17@瞳

なんかリアルに痛々しい展開ですね。

知らない人向けのシチュエーション紹介すると、

ヒロイン瞳の祖父は、実の親による養育が家庭内暴力等の事情により不適とされた子供を育てるボランティア活動をしているわけです。
施設でもなく養子でもなく一般家庭での、そのような制度があって、気持の上では実の親子のように。
既に成人して独立した子もいて、現在は3人(中2男子1名、小学生男女各1)がいる。

で、学校の成績も良い中2の明の様子が最近、妙なようで。
「図書館に行く」と言いながらゲームセンターで時間を潰し、出て来たところで瞳とバッタリ。
「このことは、言わないでくれ」と口止めする。
祖父は「明は本当に良い子で心配いらない。あまりにも真面目すぎるのがちょっと心配なくらい」などと言ってたりする。
隠しごとをするようで抵抗あるが、告げ口するわけにもいかないし……と迷ったものの瞳は昼間の件を祖父に話してしまう。
祖父は叱る。「嘘をついたこと」そして「夕食時に“勉強は進んだか?”と問われて“うん”と答えたこと(2度めの嘘をついた)」。
親しい鰹節会社の青年はその話に「出来の悪い者の先輩」として親しみを感じたのか嬉しそう。兄貴として、弟分の相談にのったりしたいようだ。
で、明は学校の試験を白紙答案で提出してしまったり、高校進学せずに働くと言い出したりする。


もう、おそらくは学費等を心配しての「進学しない」であって、子供とのいざこざがあったが親としての愛情が全てを解決でエピソードとしてまとまるのだろう。


さて、明くんの立場を考えてみましょう。

養育されているがゆえにか(自慢できる学校の成績をキープすることが養育者へとりあえずの恩返しとか、一般家庭でないだけでも同級生から特別な目で見られかねないからイジメ回避の意味でも上位グループの下半分か中位の上あたりを心がけているのか、現在の3兄弟状態で2人の手本にならなければという意識か……はともかく)。
優等生すぎて嬉しながら親としてちょっと心配というのは、冗談半分にしろまったくないわけじゃないでしょう。日常会話の中での褒めかたにチラッとそんなニュアンスは滲み出るものでしょう。

ところが、ほんの些細な“良い子がやらないこと”をやっただけで、夜中に激怒の大騒ぎです。

盗んだ金でゲーセンというわけでも、金持ちボンボンのとりまきグループで入りびたってるわけでもないです。
ちょろ……とシューティングゲームをやるシーンがあって、ビルから出たところを瞳に「ボーリングやってきたの?」と問われ、バカ正直に「ボーリングでなくゲーム」と答えてしまい、しまったと思ったのか「秘密にしてくれ」との約束を頼むわけ。

祖父は親として当然なことかしれないけど、「真面目すぎて心配な子が、実際に優等生のやらないようなことをしたらばダメ」なわけ。
この子にも、そういうところがあったか……という認知にはならない。

子供としては「平均よりも良」を心がける
→優等生となっても「パーフェクトではない」とダメ出しされている。
→じゃ、実際に品行方正ぎみであるもののけして清廉潔癖というわけでないでもって、「人間味がある」となるかとなれば……ならない。

これはもうダブルバインドでしょう。模範生として振るまっても×がつき、他の並の子がやるようなことをやっても×がつく(もちろん、「その方がより完璧に近づく」と叱られるようなことをしたわけでなく、まったくの偶発的なものながら)
それじゃあ、やっぱり優等生でありつつも、上から「完璧でない」と指摘される……というのを継続しなければならない(?)。

で、近所の兄貴分は「親に嘘をついて勉強をサボった」というだけで、ヤンキーや落ちこぼれカテゴリーの仲間になるかもという認識。

けして、「普段はあんなだけど、こういう一面もある人間なんだ」という受けいれかたを誰もしてくれない。


ドラマ的には主人公である20歳の瞳がそこで「わかった。絶対に秘密」ということで血縁はないけれどこの共有から姉弟のような親しみなり、信頼関係というバックグランドとなったり。
「もしかして前から時々、来てたの? わぁ、すっごいじゃん。勉強ばっかじゃなくて遊びながらでも成績良いなんてカッコいいよ」とか。

おそらくは、これで2人が(あるいは約束を守らなかった気まずさの瞳も含めた3人が)和解しても、明の立場のプレッシャーとかストレスはそのままなんだろうな……という意味で痛々しさを感じました。

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